タバコの代わりにシャボン玉じゃ駄目だろうか

タバコにつきもののイメージと言えば「けむり」です。
このけむりが化学物質を大量に含んでおり、かつ有害物質も数多く含んでいるということで、近年では大変敵視されています。

独特のにおいを嫌う人も多いです。喫煙者であっても、他人のタバコのけむりは許せないなんて人もいるようです。

最近では駅前の喫煙スペースも植物や仕切りなどを使用して、分煙してますアピールをしているところが増えてきました。
喫煙者の姿は見えなくなりましたが、けむりは上からだだもれ状態です。また、狭いスペースに人があふれかえり、外にはみ出ている光景もよく見ます。

そんな駅前の横断歩道で信号待ちをすると、歩道のすぐ横の喫煙スペースから漂ってくるタバコのにおいが鼻をさします。

夏の暑さにも冬の寒さにも負けず、外で煙をふかしている人たちの忍耐力はすごいと思います。ですが、意図せず煙を吸わされているこちらとしては、同時に思うこともあります。

「あれがタバコではなく、シャボン玉だったら」と。

というわけで、実際にタバコに代替可能な「あったらいいなこんなシャボン玉」について考えていきます。

シャボン玉とはなにか

どんなシャボン玉だったらタバコに変わりうるか考える前に、念のためにシャボン玉とはなにか確認しておきましょう。

「しゃぼんだまってなぁに?」と小さい子に聞かれたら、私ならこう答えます。
石鹸の泡だよ、と。

石鹸=シャボンの泡のことをシャボン玉というんだよ、という説明でだいたいの人はうなずいてくれるかと思います。

実際、Wikipediaでは以下のように説明されています。

シャボン玉(シャボンだま)は、主に子供を主体とする遊びの一つ、もしくはその遊びによってできたシャボン膜から生成される球体である。空気中で作られる泡であると言っても良い。

Wikipediaより引用

他にもいろいろとシャボン玉の定義はあるようですが、細かいことを言いだすとキリがないので割愛します。
つぎに、タバコのけむりがシャボンの泡に変わった世界に思いを馳せてみましょう。

タバコがシャボン玉に変わると世界はこうなる

・食後の一服にゆったりとタバコをシャボン玉を吹くことになる。

・大人たちは喫煙所に集まって世間話を交わしながらぷかりぷかりとシャボン玉を飛ばすことになる。
 複数人に息吹を吹き込まれたシャボン玉は、まるで魚の群れのように空高く泳いでいくことでしょう。

・川沿いを歩きながら一人でぷかぷかと煙をふかす泡を飛ばすことになる。

・屋上でたそがれながら紫煙をくゆらすオーロラ色の泡を空に浮かべることになる。

・部屋の中で机に向かいながらもくもくとタバコを吸い続けるシャボン玉をふくらまし続けることになる。

・片手にスマホ、片手にタバコシャボン玉のパイプ。

・くわえタバコシャボン玉パイプ。

・イライラしている時にどうしようもないのでタバコをのむシャボン玉を吹く。
 勢いよく吹いたらシャボン玉はうまくできません。慎重に吹いているうちに気持ちも落ち着いてくることでしょう。

想像しているうちに、「意外といけるのではないか」という気になってきました。
では、具体的にどんなシャボン玉だったらタバコに変わりうるでしょうか。

具体的なシャボン玉を考える

道具の外見1

みどり色でプラスチック、人差し指くらいの長さの筒と、ヤクルトの容器みたいなピンク色の入れ物。
「シャボン玉を吹く」という言葉で想像する道具は、この二点かと思います。

では、「タバコを吸う」ための道具と聞いて思い浮かべるのは、タバコの葉を紙に巻いた紙巻きタバコと、タバコに火をつけるためのライターかマッチでしょうか。

ところで、2010年代頃から、電子タバコが普及しはじめました。電子タバコにはライターは不要です。
まるでボールペンのような筒状の装置のスイッチを入れると、中で専用の液体が温められて蒸気になります。その蒸気を吸うことで、「タバコを吸う」ということになるようです。

シャボン玉も、このように道具を一つに合体させてしまえば利便性が向上するのではないでしょうか。

パイプの先端を液体にひたして吹くシャボン玉も、昔を懐かしむ際には良き友となるでしょう。
ですが、現代を駆け抜ける忙しい大人たちが懐に忍ばせて持ち歩くシャボン玉道具は、もっとモダンでスタイリッシュであっても良いはずです。

そう、タバコの代わりに電子タバコ、電子タバコの代わりに電子シャボン玉が普及すれば、世界はシャボンの泡に包まれ、やがて平和が訪れるかどうかは分かりませんが、タバコの煙がまん延する世界よりは、健全で健康的な空気が広がっていそうです。

道具の外見2

電子タバコと同じように道具を一つにまとめてしまえばいいのではないか、ということで、見た目は電子タバコと同じような感じになると思います。

電子タバコの構造は、大まかにいうと三つの部位からなります。まず吸い口があり、真ん中は蒸気となる液体が入っています。吸い口と反対の先端部分がバッテリーです。なお、電子タバコと加熱式タバコは別物です。

電子シャボン玉も、この構造を踏襲しましょう。つまり、吸い口、真ん中に専用の液体、そして液体を温めて蒸気にするためのバッテリーを搭載した装置です。

ただ、このままだとシャボン玉を発生させるための出口、吸った空気の吐き出し口が存在しません。
出口がないなら作ればいいじゃない、ということで考えたのが以下の3つの方法です。

バッテリーのある方の先端にシャボン玉の出る穴をあける

こちらの方法だと、見た目もクラシックなシャボン玉を吹いている姿に近いです。出てくる泡の大きさも、緑のストローで吹いて出てくる泡と同程度になるのではないでしょうか。

中央の液体部分の側面に穴を何か所かあける

 こちらは、電子タバコの装置の側面から泡が出てくるタイプです。小さな泡がたくさんでてくるイメージです。装置を持った際に指でシャボン玉の出てくる穴をふさいでしまう可能性があります。また、泡の出口と顔の距離が比較的近いため、吹いた泡が自分につきやすいかもしれません。電子シャボン玉に慣れた方向けの品になるでしょう。

パイプ型にする

電子タバコの見た目からは離れてしまいますが、いっそのことキセル型やパイプ型もいいかもしれません。シャボン玉の出てくる部分がお椀型になっており、お椀部分の大きさを変えることで、出てくる泡の大きさも変えられます。他の電子シャボン玉とは一味違ったものを求める方におすすめです。

代替品としてのシャボン玉に期待されるメリット

1、受動喫煙がなくなる。電子タバコから出されるシャボン玉の中には素敵なフレーバーのクリーンな空気が入っていて欲しい。食べられるシャボン玉だってあるんだしきっと出来る。

2、タバコを吸うときに、吸いこむ加減は気をつけていても、息を吐く加減はそのときの気分次第かと思います。ゆっくり吐いて細くけむりをたなびかせる気分のときもあれば、けむりで輪っかを作りたい気分のときや、不機嫌に任せて思いっきり吐き出す気分のときなど、さまざまでしょう。

シャボン玉は吹くときも重要ですので、呼吸はより慎重に、ゆっくりになります。こうした呼吸のコントロールを行うことで自律神経のバランスが整い、気持ちが穏やかになって欲しいものです。

3、夜になるとぼんやり光るタイプのシャボン玉にすれば「映え」もバッチリ!

想定されるデメリットから考えるシャボン玉に必要な機能

1、シャボン玉の液体には界面活性剤が入っているし、誤飲が心配
→誤飲しても大丈夫なシャボン液にする。食べられるシャボン玉だってあるんだしきっと出来る。

余談ですが、食べられるシャボン玉として販売されていた液体を小学生の時に試した記憶があります。なかなか泡になって飛んでくれないうえに、変な味だった覚えがあります。
なお、食べられるシャボン玉で現在国内で手軽に購入できる製品はないみたいです。おいしいシャボン玉を作るのはなかなか難しいのかもしれません。

2、シャボン液が建物や植物についた場合、そのままにしていると変色したり痛んだり枯れてしまう。人体に付着したら皮膚が荒れることもある
→これが一番の課題ではないかと思います。

現在でもお肌に優しいシャボン液は存在しているようですが、そういったものでも「ついたままほったらかし」を想定はしていないはずです。洗い流さなくても自然に還っていき、建物や植物、人体に影響のないシャボン液の発明が叫ばれます。界面活性剤以外で、泡になって飛んで行ってくれる物質が出来ればいいのではないでしょうか。

「中毒性」をどう再現するか

ただタバコの代わりにシャボン玉を吹いたって面白くもなんともありません。タバコの代わりになりうるような電子シャボン玉を目指す必要があります。

喫煙者の数は年々減りつつあるようです。それでもまだタバコを吸っている人の「タバコをやめない理由」として、以下のものがあります。

・自分にとってのリラックスタイムだから
・自分の生活スタイルだから
・タバコを吸うと気分転換になるから
・吸わないとストレスが溜まるから
・口寂しいから

ネットリサーチディムスドライブ"「喫煙・禁煙」に関するアンケート"より引用

上記は「タバコをやめたいと思わない理由は何ですか?」というアンケートへの回答の上位5項目です。この5項目をクリアすれば、電子シャボン玉がタバコにとって代わることも可能なのではないでしょうか。

年齢制限はあった方がいいかも

全国シャボン玉安全協会によると、玩具としてのシャボン玉にはいくつかの安全基準があるようです。例えば、「ストロー式シャボン玉の吹き具は吸い込み防止の構造になっていなくてはならない」や、「誤飲防止のため香料や甘味料などは入れてはいけない」などです。

つまり、先ほど挙げた「素敵なフレーバー」で「誤飲しても大丈夫な」シャボン玉は、現在のシャボン玉の安全基準からは全く外れたシロモノになってしまいます。

いままで説明してきた世迷言夢のような電子シャボン玉は、タバコの代替品として大人がたしなむ嗜好品です。
しかし、子どもが電子シャボン玉と、おもちゃとしてのシャボン玉を混同してしまう恐れは大いにあります。

もし今後大人のための電子シャボン玉が発明されたとしても、やはりタバコやお酒のように年齢制限は設けるべきかもしれません。

あるいは、「シャボン玉」という名称をあきらめるという手もあります。たとえば「EBP(electronic bubble pipe)」なんてどうでしょう。もはやなにがなんだか分かりませんね。